生成AIとは何か

2026年9月12日
4分

一言で!

会話、ストーリー、画像、動画、音楽などの新しいコンテンツやアイデアを作成できる AI のこと。

他には?

すでにあるデータやネットの情報から特徴やパターンを学習する。使う側の指示に応じて、学習した内容を組み合わせながら作成することができるのである。

生成AIとは?

正式名称は生成AI(Generative AI)。文章・画像・音声・動画など、新しい内容を作り出すAIの総称である。ChatGPT、Gemini等が代表例としてある。

動きを分解すると「入力された文を数値に直す→次に来る言葉を予測する→選んで並べる」の繰り返しで、これを一語ずつ最後まで続ける。画像の場合は、砂嵐のようなノイズから少しずつ形を整えていく方式が主流である(拡散モデルの原論文)。

生成AIは答えを調べているのではなく、続きを予測している。検索が「すでにあるページを探して返す」のに対し、生成AIは「学習したパターンから、もっともらしい並びを組み立てる」。出典が手元にあるとは限らないのはこのためである。

出来を左右する主な要素は次の2つ。

  • 学習データ=何を読んできたか。読んでいない分野でも、それらしい言葉で埋めてしまう。
  • 指示(プロンプト)=何をどこまで書くかの条件。条件が曖昧なほど、平均的で当たり障りのない出力になる。

従来のAIとの違いもここで分かれる。従来のAIが得意なのは、迷惑メールの判定や売上の予測のように、与えられたものを「分類する・当てる」作業だった。生成AIは、学習した特徴を組み合わせて新しく「作る」側に回る(GANの原論文)。

この学習には膨大な計算が必要で、そこを担うのがGPUである。少ない例や短い指示だけで幅広い作業に対応できるようになったのは、モデルと学習量を大きくした結果でもある(GPT-3の論文)。

豆知識

もっともらしい誤情報を生成する場合あり。これは「ハルシネーション」と呼ばれる。

そのため、AIの成果物を評価するうえでは査読能力が不可欠!

仕事や学習で使うときは、重要な内容を公式資料などで人間の手により確認することが肝要となってくる。

歴史

生成AIは、約70年にわたるAI研究の積み重ねによって誕生したもので、当初は人が登録した規則の範囲内でしか動けなかった。

その後、統計的自然言語処理や機械学習が発達し、データから言葉や画像の特徴を学習できるようなる。

さらに、深層学習の発展によって、複雑な文章・画像・音声の生成が可能になった。

2017年に登場した「Transformer」は、大規模なデータを効率よく学習する仕組みを実現し、そこからGPTなどのモデルが発展し、2022年のChatGPT公開をきっかけに、生成AIは一般にも広く利用されるようになった。

まとめ・私見

各社が競っているが、今のやり方はいずれ頭打ちになると思っている。性能は投入したデータ量に比例しないし、高品質なデータには限りがあるからだ。

面白いのは、下の差を縮める道具だということ。文章が苦手でも読める文になり、初心者でもコードが書ける。

ただし上の差は開く。誤りを見抜けるかは結局その人の知識次第だから、使うほど差がつく。

浮いた時間を自分の勉強に回す。今はそれが正解。

年表

年代・年主な出来事主な人物・組織主な国・地域特徴
1950年代AI研究の始まりアラン・チューリング、ジョン・マッカーシー、マービン・ミンスキーイギリス、アメリカ機械が人間のように思考できるかという研究が始まる。「人工知能」という研究分野が成立する
1960年代対話プログラム「ELIZA」が登場ジョセフ・ワイゼンバウム、MITアメリカあらかじめ設定されたルールを使い、人間と会話しているような応答を行う
1980年代エキスパートシステムが普及エドワード・ファイゲンバウム、スタンフォード大学アメリカ、日本専門家の知識や判断規則をコンピューターへ登録する。日本では第五世代コンピュータ計画が進められる
1990年代統計的自然言語処理が発展フレデリック・イェリネック、IBM研究チームアメリカ人がすべての文法規則を書くのではなく、大量の文章から単語の関係や出現確率を学習する
2000年代機械学習の利用が拡大ジェフリー・ヒントン、ヤン・ルカン、ヨシュア・ベンジオカナダ、アメリカ、フランスデータから分類・予測の規則を学習する方式が広がり、ニューラルネットワーク研究も再び注目される
2010年代前半深層学習が急速に発展ジェフリー・ヒントン、ヤン・ルカン、ヨシュア・ベンジオカナダ、アメリカ、フランスGPUと大量データを利用し、文章・画像・音声の複雑な特徴をAI自身が学習できるようになる
2014年GANが発表されるイアン・グッドフェローらアメリカ、カナダ生成するAIと判定するAIを競わせ、本物に近い画像などを作る仕組みが登場する
2017年Transformerが発表されるアシシュ・ヴァスワニら、Googleアメリカを中心とする国際チームAttentionによって文章中の関係を捉え、効率的な並列学習を可能にする。現在の大規模言語モデルの基礎となる。[原論文](https://arxiv.org/abs/1706.03762?utm_source=chatgpt.com)
2018年GPTが登場するアレック・ラドフォードら、OpenAIアメリカTransformerと事前学習を組み合わせ、1つのモデルを複数の言語処理に利用できることを示す。[OpenAIによる解説](https://openai.com/index/language-unsupervised/?utm_source=chatgpt.com)
2019年GPT-2が登場するアレック・ラドフォードら、OpenAIアメリカ大量の文章を学習することで、文章生成、翻訳、要約、質問応答などを行える可能性を示す。[OpenAIによる解説](https://openai.com/index/better-language-models/?utm_source=chatgpt.com)
2020年GPT-3が登場するトム・ブラウンら、OpenAIアメリカ少数の例や文章による指示を与えるだけで、さまざまな課題へ対応できるようになる
2020年代前半画像生成AIが急速に発展するジョナサン・ホー、OpenAI、Stability AI、Midjourneyなどアメリカ、イギリスなど拡散モデルなどにより、文章から高品質な画像を生成できるようになる
2022年ChatGPTが一般公開されるOpenAIアメリカ対話形式の画面によって、専門家以外の利用者にも生成AIが急速に広がる
2023年以降マルチモーダルAIが普及するOpenAI、Google DeepMind、Anthropic、Metaなどアメリカ、イギリスを中心に世界各国文章だけでなく、画像・音声・動画など、複数の情報をまとめて理解・生成する
2020年代半ば各国で生成AI開発が拡大するDeepSeek、Alibaba、Mistral AI、Preferred Networksなど中国、フランス、日本、世界各国アメリカ以外でも、独自の大規模言語モデルや軽量モデルの開発が進む
現在AIエージェントへ発展するOpenAI、Google DeepMind、Anthropic、Microsoftなど世界各国回答するだけでなく、検索、分析、資料作成、プログラム実行などを連続して進める方向へ発展している