一言で!
ハードディスクはハードディスク以外の何者でもないですわ。それくらい、知っときなはれ。
他には?
手持ちのようにすぐ出せるわけではないし、預けたものが無事とも限らない。ただし、ケタ違いのデータ容量をまとめて預かれる「ハコ」は、昔も今もこれしかない。
年表
| 年代・年 | 主な出来事 | 主な人物・組織 | 主な国・地域 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 1956年 | IBMの305 RAMACが世界初のハードディスクとして登場する | IBM(レイノルド・ジョンソンら) | アメリカ | 直径24インチの円盤50枚で容量は5MB、大きさは冷蔵庫2台ぶん。テープのように頭から送らず、任意の場所へヘッドを動かして直接読める記憶がここで生まれた。[IBMのRAMAC解説](https://www.ibm.com/history/ramac) |
| 1973年 | IBM 3340(ウィンチェスター)が、密閉と着地式ヘッドという今の形を決める | IBM | アメリカ | 円盤・ヘッド・駆動部を密閉した一体の箱に収め、電源を切るとヘッドが盤面へ静かに着地する方式を持ち込んだ。ちりに弱いという弱点への回答で、以後のハードディスクはほぼこの形の子孫になる。[Computer History Museumの解説](https://www.computerhistory.org/storageengine/winchester-pioneers-key-hdd-technology/) |
| 1980年 | Seagate ST-506が5.25インチに5MBを収め、パソコンにハードディスクが載り始める | Seagate(アラン・シュガートら) | アメリカ | フロッピーディスクドライブと同じ枠・似た接続で作られたため、個人向けパソコンへそのまま追加できた。業務用の装置だったハードディスクが個人の机へ降りてきた転換点。[Computer History Museumの解説](https://www.computerhistory.org/storageengine/seagate-5-25-inch-hdd-becomes-pc-standard/) |
| 1997年 | GMRヘッドの実用化で、読み取れる磁気の粒が一段と小さくなる | アルベール・フェール、ペーター・グリューンベルク(発見)/IBM(実用化) | フランス・ドイツ・アメリカ | 巨大磁気抵抗(GMR)という現象を使ったヘッドにより、弱い磁気でも読めるようになり、記録密度の上昇が加速した。発見した2人は2007年のノーベル物理学賞を受けている。[ノーベル物理学賞2007](https://www.nobelprize.org/prizes/physics/2007/summary/) |
| 2004年 | 東芝が垂直磁気記録方式のハードディスクを世界で初めて商品化すると発表する | 東芝 | 日本 | 磁石の向きを盤面に寝かせるのではなく立てて並べる方式。同じ面積により多くの記録を詰められるようになり、発表時点で世界最高の面記録密度を実現した。翌年から量産に入る。[東芝のプレスリリース(2004年12月14日)](https://www.global.toshiba/jp/news/corporate/2004/12/pr1401.html) |
| 2013年 | ヘリウムを封入したハードディスクが登場し、円盤の枚数が増やせるようになる | HGST(Western Digital) | アメリカ | 空気より軽いヘリウムで満たすと、回転で起きる乱流と抵抗が減る。円盤を薄くして枚数を増やせるようになり、1台あたりの容量と消費電力の両方で有利になった。[Western Digitalの解説](https://blog.westerndigital.com/helium-hard-drives-explained/) |
| 2025年 | HAMRを使った30TBのハードディスクが出荷され、AIの需要が理由に挙げられる | Seagate | アメリカ | 書き込む一瞬だけ盤面を熱して、より小さな粒へ記録する熱アシスト磁気記録(HAMR)の量産品。発表では、AIのワークロード増加とデータの分散がこの容量を必要とする理由として語られている。[Seagateの発表(2025年7月15日)](https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000045648.html) |
| 2026年 | 34万台規模の実測で、年間故障率1.24%と20TB超への置き換えが示される | Backblaze | アメリカ | クラウドストレージ事業者が自社の全ドライブの故障率を四半期ごとに公開している。2026年第1四半期は34万1,263台で年間故障率1.24%、直近に追加した1万220台のうち9,404台が20TB超だった。[Backblaze Drive Stats(2026年第1四半期)](https://www.backblaze.com/blog/backblaze-drive-stats-for-q1-2026/) |