QC活動とは何か

2026年9月24日
8分

一言で!

QC活動とは、大人の部活動。

他には?

同じ職場で働く人が小さなチームを作り、自分たちの仕事の質を改善していく。

成果はもちろんのこと、チームの自主性やモチベーション維持も必要なため、けっこう難しい。

年表

年代・年主な出来事主な人物・組織主な国・地域特徴
1924年シューハートが管理図を考案するウォルター・シューハート(ベル研究所)アメリカ5月16日付の社内メモで、製品のばらつきを見張るグラフを上司に提案した。統計で品質を管理するという考え方の出発点。[Walter A Shewhart, 1924, and the Hawthorne factory](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2464836/)
1950年デミングが来日し、統計的品質管理を教えるW・E・デミング、日本科学技術連盟日本東京で技術者向けの8日間コース、箱根で経営者向けの1日コースを開いた。品質は経営者の仕事だという考え方が入ってくる。[デミング賞創設60年記念誌](https://www.juse.or.jp/deming/data/deming_60th.pdf)
1951年デミング賞が創設される日本科学技術連盟日本デミングが寄付した講義録の印税を基金に、品質管理で成果を上げた個人と企業を表彰する賞ができた。以後、企業がこぞって目指す目標になる。[デミング賞創設60年記念誌](https://www.juse.or.jp/deming/data/deming_60th.pdf)
1953年石川馨が特性要因図を考案する石川馨日本川崎製鉄の工場で、結果と原因の関係を魚の骨の形に書き出す図を使い始めた。のちのQC七つ道具の一つ。[年譜 日本のTQCと歩みをともにした石川先生](https://www.juse.jp/ishikawa/ningen/Chronology_20150519.pdf)
1954年ジュランが来日し、品質管理を経営の話へ広げるJ・M・ジュラン日本45日間の滞在で、社長・重役向けと部課長向けの講座を開き、各地の工場を見て回った。統計の道具から、会社の運営のしかたへと話が広がる。[年譜 日本のTQCと歩みをともにした石川先生](https://www.juse.jp/ishikawa/ningen/Chronology_20150519.pdf)
1960年11月が品質月間になる品質月間委員会日本毎年11月を品質月間と定め、Q旗や講演会、テキストで品質管理を全国に広める運動が始まった。[年譜 日本のTQCと歩みをともにした石川先生](https://www.juse.jp/ishikawa/ningen/Chronology_20150519.pdf)
1961年6月トヨタが全社的品質管理(TQC)を導入する豊田英二ら日本人員は2倍、生産は約7倍に増えたのに品質が追いつかない、という危機感から、全員参加の品質管理に踏み切った。「品質は工程で造りこむ」が現場に浸透していく。[トヨタ自動車75年史「TQCの導入」](https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/text/entering_the_automotive_business/chapter1/section1/item5.html)
1961年コマツが「マルA対策」で品質向上に全社で挑むコマツ日本強敵に対抗するため、全社を挙げた品質向上のプロジェクトとして始まった。同じ年の9月には全社的品質管理(QC)も導入している。[コマツ 統合報告書2022「コマツ101年の歩み」](https://www.komatsu.jp/ja/-/media/home/ir/library/annual/ja/2022/kr22j_02.pdf)、[コマツ「沿革」](https://www.komatsu.jp/ja/aboutus/history)
1962年4月『現場とQC』が創刊され、QCサークルが生まれる石川馨、日本科学技術連盟日本現場の監督者の要望から生まれた雑誌。創刊号で読者に勉強グループの結成を呼びかけ、5月にQCサークル本部と登録制度ができた。[日本科学技術連盟「QCサークル誌」](https://www.juse.or.jp/qc_circle/about/)
1962年第1号のQCサークルが登録される日本電信電話公社「松山搬送通信部機械サークル」日本登録第1号は製造業ではなく、電話の通信設備を扱う職場だった。[QCサークル誌 60周年記念号](https://qc-circle.jp/60th/pdf/QC-Circle-60th-Anniversary-Magazine.pdf)
1963年5月第1回QCサークル大会が仙台で開かれるQCサークル本部日本登録したサークルが、職場での実践事例を発表し合う場ができた。大会はその後も全国で毎年開かれ、通算5,200回を超える。[日本科学技術連盟「QCサークル誌」](https://www.juse.or.jp/qc_circle/about/)
1964年11月コマツがデミング賞実施賞を受けるコマツ日本マルA対策と全社的品質管理の成果が認められた。建設機械の品質で海外勢と戦える土台がここでできる。[コマツ「沿革」](https://www.komatsu.jp/ja/aboutus/history)
1965年11月トヨタがデミング賞実施賞を受けるトヨタ自動車工業日本TQC導入から4年。品質向上、国内シェアの拡大、輸出の増加、原価低減が成果として挙げられた。受賞後は関連会社も巻き込んだ推進体制へ広がる。[トヨタ自動車75年史「デミング賞受賞」](https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/text/entering_the_automotive_business/chapter1/section1/item7.html)
1966年ジュランがQCサークルを欧州で紹介するJ・M・ジュランヨーロッパ欧州品質管理大会での紹介をきっかけに、日本の現場の小集団活動が世界から注目される。[中條武志「QCサークル活動」日本労働研究雑誌、2011年](https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2011/04/pdf/022-025.pdf)
1970年『QCサークル綱領』が発刊されるQCサークル本部日本QCサークルの理念と意義を文章で明確にした。翌1971年には運営のしかたをまとめた『QCサークル活動運営の基本』も出て、活動のルールブックがそろう。[QCサークル誌 60周年記念号](https://qc-circle.jp/60th/pdf/QC-Circle-60th-Anniversary-Magazine.pdf)
1975年頃QCサークルが銀行やスーパーへ広がる第3次産業の各社日本工場の外、事務・販売・サービスの職場でも活動が始まり、専用の部門大会も開かれるようになった。[QCサークル誌 60周年記念号](https://qc-circle.jp/60th/pdf/QC-Circle-60th-Anniversary-Magazine.pdf)
1978年10月第1回国際QCサークル大会が東京で開かれるQCサークル本部日本1970年代にアジア、アメリカ、ヨーロッパへと活動が広がり、各国のサークルが集まる場ができた。[中條武志「QCサークル活動」日本労働研究雑誌、2011年](https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2011/04/pdf/022-025.pdf)
1980年NBCの番組がアメリカに衝撃を与えるNBCアメリカ「If Japan can..., why can't we?」が大きな反響を呼び、日本の品質管理、とくにQCサークル活動が世界で注目された。[QCサークル誌 60周年記念号](https://qc-circle.jp/60th/pdf/QC-Circle-60th-Anniversary-Magazine.pdf)
1989年アメリカの電力会社がデミング賞実施賞を受けるフロリダ電力アメリカ日本で生まれた品質管理の賞を、海外の企業が取りに来る時代になった。[デミング賞「賞のあゆみ」](https://www.juse.or.jp/deming/award/01.html)
1990年代形だけになったQC活動をやめる組織が相次ぐ国内の企業・組織日本1980年代に争って導入したサービス業を中心に、多くの組織が活動を中断した。労務管理の道具として扱い、方針や日々の仕事とつなげなかったことが主な理由とされる。[中條武志「QCサークル活動」日本労働研究雑誌、2011年](https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2011/04/pdf/022-025.pdf)
1996年綱領が『QCサークルの基本』へ26年ぶりに改訂されるQCサークル本部日本時代に合わせて理念を書き直した。現在の活動の定義はこの版にもとづく。[QCサークル誌 60周年記念号](https://qc-circle.jp/60th/pdf/QC-Circle-60th-Anniversary-Magazine.pdf)
2003年「進化したQCサークル活動(e-QCC)」が打ち出されるQCサークル本部日本形式にとらわれず、仕事と一体で、働く人の成長と会社の成果を両立させる方向へ活動を作り直す運動。[中條武志「QCサークル活動」日本労働研究雑誌、2011年](https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2011/04/pdf/022-025.pdf)
2017年神戸製鋼所で品質データの改ざんが発覚する神戸製鋼所日本自社の報告書は原因の筆頭に「収益評価に偏った経営と閉鎖的な組織風土」を挙げた。品質の仕組みがあっても、上と現場がつながらなければ崩れることを示した。[原因究明と再発防止策に関する報告書](https://www.kobelco.co.jp/releases/files/20171110report.pdf)
2022年QCサークル誕生60周年日本科学技術連盟日本『現場とQC』から数えて60年。医療・福祉や中小企業、事務の職場にまで活動が広がっている。[QCサークル誌 60周年記念号](https://qc-circle.jp/60th/pdf/QC-Circle-60th-Anniversary-Magazine.pdf)